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ゴロゴロしあたー
白い巨塔
白い巨塔_b0047061_2284137.jpg映画もテレビドラマも名前しか知らなくて、初めて映画版を観ました。
リメイク版すら見てないし、田宮二郎が司会バージョンのタイムショックも知らないし。

映画制作当時の1966年って、私からするとまるで知らない日本。
ハリウッド映画ならもともと別世界の出来事なのですんなり受け入れられるけど、日本の近代史的な情報でいっぱいの映画ってすごく違和感。
しかも「浪速大学」を舞台として繰り広げられる関西弁が更に違和感に一役買ってる感じ。
当時の大阪駅前の映像が見られたのは嬉しかった。

主人公を取り巻く群像劇らしく、めちゃくちゃたくさんの人が登場。
それぞれの思惑や立ち位置を把握しながら観るのは簡単なことではなかったけど、かなり上手くまとめられてると思いました。
人によって演技の上手い下手にバラつきがあって時々しらけた気分になりつつ、時代遅れ感にニヤリとしつつ、それでも現代に通じる鋭い描写の数々にあっという間の二時間半でした。

主人公の財前助教授の野心に燃える演技は凄かった。
「田宮と言えば白い巨塔」と言われるほど伝説になってるのも納得。
私もちょっと前まではかなりの野心家だったと自分で思うし、出世志向も強かった。今はそういうものから解放されてのほほんと過ごしてるけど。
そんな私から見ても財前の行動は「なんでそこまで必死?」と思うほどエネルギーに満ちていました。
手段や目標が何であれ、途中で諦めず何としてでも最後までやり遂げるという強い意志がはっきりと感じ取れる演技。熱い・・・。

前半部はそういう財前の熱さ、後半部では思いがけず裁判のやり取りが楽しめました。
東都大学の船尾教授の熱弁シーンは、医大病院という特殊な世界を端的に描写していて、ただただ素晴らしいと思いました。
人間性というものを非常にリアルにえぐっていて、ピリっと気持ち良くもあり同時にちょっと居心地の悪い気分にもなりました。
教授回診シーンの、王様よろしくぞろぞろ部下をしたがえてこちらに向かってくるシーン。ブラックジョークに満ち満ちた良い映像でした。

この映画の続きがテレビドラマにつながってるということなので、機会があればちょっと観てみたいかも。

北千住シネマブルースタジオにて。

白い巨塔
1966年 日本
監督:山本薩夫
出演:田宮二郎、東野英治郎、船越英二、小川真由美
by bi_ka | 2007-05-09 22:10 | 映画(感想) 
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映画の感想を書いています。新旧ジャンルを問わず映画大好き。Z級からハリウッド超大作まで(・∀・)
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