随分前からすっごく楽しみにしていて、私の中では今年ナンバー1になるはずの映画。すっごいすっごい期待しまくりで観に行って来ましたよ。前情報も評判も一切遮断して、劇場でかかる予告編のみを頼りに。
・・・・・・・・・・・・正直ガッカリしましたorz
認めたくないけど、かなり駄作でしょうよ~~~ああああああああ。
期待しすぎたのがいけなかったんでしょうか。最初からそれなりの(いや、かなりの)駄作だと覚悟の上で観れば、思ってたより悪くないなぁという感想になったのかな?
まぁミラを眺めてるだけで90分持ちこたえたという点ではかなり凄い映画だ。逆に言えばミラに全く興味のない人にとっては退屈なだけの映画かもしれません。私はミラ大好きなので、出ずっぱり七変化しまくりドアップだらけ下から上までなめまわすようなアングルありとあらゆるミラフルコースだったのでもうお腹一杯で満足感はあったけど。
ただ、ミラが主役であることの弊害もあって、いたるところでデジャブ感覚に陥ってしまった。似たような役柄ばっかり選んでんじゃねーよー(笑)と言いたいけど、それを熱望してる部分も多分にある事実。彼女もうそろそろ30歳超えですよね。いつまでもこんな役ばっかりやってるわけにも行かないでしょう。ここがセガールとかシュワちゃんたちと大きく異なる点。今後の彼女が心配でなりません(;ω;)
ちょっと前に観たシャーリーズ・セロンの「
イーオン・フラックス」とジャンルも作品の質もほぼ似たりよったりのトホホレベルですが、セロンの場合は過去の汚点として封じられてオシマイ!って感じだけど、ミラの場合普通に代表作の一本として刻まれそうな差もなんか悲しい。
超トホホな中にもさすがにちょっとは良いところもあったので、そこをいっぱい書いておこう。あまりに悲しいから。
★オープニングのアメコミ風のイラスト。これ、あるかないかでその後の作品の雰囲気がずいぶん違って見えるでしょう。あって良かったと思う。だって、なにしろ本編のCGがチャチすぎて、わざとマンガチックにチャチく処理してるんだと思えたのは冒頭のイラストがあったからこそ。
特筆すべきはミラがバイクで爆走するシーン。物凄ーく長いチェイスシーンですが、もう笑っちゃえるほど、いやいや笑えないほど超合成。一つも自然に見える部分がなかった。きっとアメコミ(映画じゃなく)を意識したCG処理に違いない。
★ミラ様の魅力炸裂。全体的に画面がデジタル処理されていて、ドアップになるとベッタリと塗りつぶされた感じのマットな質感のおかげでシミやシワなど一切ないお綺麗なミラさまが堪能できた。ミラに限らず他のオヤジ衆もだけど。でもこんな処理しなくてもミラは十分アップに耐えられるよ!ヘソ出しスタイルも素敵でした~。さすがトップモデルだっただけあって、歩く姿のカッコいいこと。ただしアクションはかなりゆるかった(~_~;
仕事に関してはとても熱心で妥協を許さない人らしいので、あのアクションは彼女の精一杯および限界なんでしょう。流れるような美しさはあったけどキレがなく軽い。ただただゆるゆるとスタイリッシュなポージングが流れていくだけで爽快感が感じられなかった。
★イーオン・フラックス同様、独特の細かい設定が面白い。かなり説明の足りない映画ではあったけど、不可解で疑問だらけツッコミ三昧の中にもキラリと光る小物たち。どうやらドラえもんポケットのように異空間に収納スペースがある設定らしいことを観ている途中で発見。説明ゼロなのに当たり前のように描かれているのでかなり不親切な設定でしたが、気付いた時の嬉しさ(笑)武器を大量にダウンロードして異空間に収納するシーンが面白かったなぁ。最初はファージと呼ばれる特殊人間特有の能力なのかとも思ったけど。
ファージといえば、あのキャラ設定こそが一番意味不明でした。概要は人物のセリフで理解できたけど、なんであんなに切羽詰った状況なのかまったく理解できなかった。いつ死ぬかわからないっていうこと?それなら普通の人間だって状況は同じ。その辺の描写のなさが盛り下がりの原因ではないでしょうか・・・。ただただ狂暴なミラが一方的に殺戮しているだけに見えてね(^^;
あと字幕が駄作に更に拍車をかけてるんじゃないかと不信感を覚えました。能力のない英語力をもってしてもたまーに聞こえる登場人物たちの「ヴァンパイヤ」というセリフと、途中で中国語もどきのタイ語?みたいな会話の時の英語字幕にハッキリと「vampire」と書いてあったのを見てハァ?と思った。日本語字幕では一切ヴァンパイヤとか吸血鬼とか出てこなかった。ここでファージ=吸血鬼もどきという意識がちょっとでもできれば、光に弱いとか感染するとか人間に迫害される状況とかかなり突っ込んで理解できたのにと思う。なんでヴァンパイヤと翻訳しなかったんでしょうか。
良い所を書くつもりが自然と文句になってしまった。冒頭の15分ほど、ミラがバイクにまたがるまでのシーンではこりゃ~大当たりじゃ~DVD購入決定!とか思ってたのに、本当に残念でなりません。数々の説明不足がDVDでディレクターズカットとして120分ほどに増量されるなら買ってもいいかな。
それがないなら、劇場の予告編だけで十分な内容。ミラ版子連れ狼、続編が作れそうなエンディングだったけど、もういらないから・・・。
MOVIX亀有
ウルトラヴァイオレット
ULTRAVIOLET
2006年 アメリカ
監督:カート・ウィマー
出演:ミラ・ジョヴォビッチ、ニック・チンランド、キャメロン・ブライト