この夏の話題作の一つと思われる宇宙戦争、観て来ました。
監督は最近どうかしてしまったんじゃないの?と思うくらい低迷中のスピルバーグ。
はっきり言ってこれっぽっちも期待してなかったんですが、めちゃくちゃ面白かった!!
前回観たバットマンも面白かったけど、個人的に宇宙戦争の方がはるか「斜め上」を行ってました。大金かけまくりの夢のようなB級映画って感じでしたから(・∀・)
それに、期待してなかったからというのもあるかもしれませんが、スピルバーグ本来の手腕超炸裂!と感じました。
スピルバーグといえばやっぱり見えない恐怖、サスペンス映画の天才ですよ。「激突!」とか「ジョーズ」とか「トワイライト・ゾーン(1話だけ監督)」とか。ちょっとそれますが駄作とも言われる「1941」もブラック路線で好きです。あと物量作戦での処理もうまいですね。
ところがどうしたことか最近やたらハートウォーミングな作品ばかり作ってて、すっかり軟弱路線を行ってた上にグダグダした作りでもうダメかと思ってました。
次回作でどうなるかわからないし、けっこう波があるんですかね。もしくはスタッフの質でしょうか。まぁ人によってはこの宇宙戦争もイマイチと感じるかもしれませんが。
以下
ネタバレ含みますので、これから観る予定の方は読まない方がいいと思います。
そもそもテレビCMなんかでネタが徐々に出てくるおそれがあったので、こんなに早く観に行った私。宇宙人の姿とか、制作側が一切公開しないくらいの徹底ぶりだったわけですし、どうせならそういうこだわりに一緒に乗りたいじゃないですか(^v^)
主演はトム・クルーズ。ちょっとこのテの映画ではどうかな?違和感を感じてたんですが、実際観てみるとけっこう頑張ってましたね。彼がここまでやれるとは正直驚き。
何よりもかなりの汚れ役、トム的に珍しいですよね。たいがい知的だったりスカしてたりデキル男だったり・・・。あ、「オースティン・パワーズ」は例外(笑)
常に格好いい役どころで、はっきり言ってあんまり好きな俳優じゃありません。
でも今回は、スーパーヒーローでもなければ人格者でもない、社会のわりと下層で生きるみじめな小汚い中年。
もっとも、どうやっても元がハンサムガイなので、そんなオヤジにはこれっぽっちも見えないところが困りものですが(笑)
この人生の落伍者のようなおやじが不器用ながらも大切な我が子を守る為にひたすら逃げる!なりふりなんて構ってられない必死の演技が妙に惹かれましたよ。
おそらく共演のダコタ少女の存在あってのものなんでしょうけどね。
個人的なことですが、このトム&ダコタ親子がちょっと自分とダブってしまいました。
うちは別に離婚もしてない平凡な家庭ですし、彼らのような見目麗しい親子じゃないですけど(^^ゞ
娘の手にトゲが刺さってるシーン。これ、私もダコタと同じ歳の頃、同じような経験をしました。私の場合は父がピンセットか何かで無理やり引っこ抜いてしまい、めちゃくちゃ泣いたんですが。
で、このトゲネタって最終的にエンディングに生きてくるんですよね。ダコタが言うセリフ「放っておけばトゲはそのうち排出される」凄く自然で上手い部分だと思います。
宇宙人のメカ(トライポッド)のデザインがこれまた良かった!
最初に地中から登場した瞬間、ニヤリ。すごく笑いそうになりました。なんなんでしょう、あのレトロさ。動きも非常にいい。殺人光線とか足の動きとか全体のフォルムも最高っすよ(・∀・)
水陸両用なのかな?いたるところでうじゃうじゃ、これだけでご飯3杯いける・・・。
終了後これは絶対グッズを買うぞ~~~~!とウキウキしながら売店にまっしぐら。グッズ自体はいくつかあったけど、「もろトライポッドデザイン」って感じのものはなかったorz
とりあえずピカピカ光るボールペンを買ってしまいました(↓の写真)。
映画館でパンフ以外のグッズを買ったのなんて久しぶり。
パイレーツ・オブ・カリビアンの携帯ストラップ以来。
そういえばスタッフロールでナレーションをモーガン・フリーマンがやってるのを見て、こんなところにも彼が!!とちょっとあきれましたね。今公開中の主要映画ほぼ総なめじゃないですか?スター・ウォーズには出てないでしょうねぇ(笑)
あと、セーラームーンのフィルムがナンタラって書いてあって、へ?と疑問に思い帰ってきて検索してみました。ダコタがTVを見てる時リモコン操作で一瞬映るらしい。
パニックの街中で「大阪では敵を数体やっつけたらしい」というセリフもあるし他にも日本がらみのネタが多数。日本人としてはなんか嬉しいですね。
この映画の原作は有名なH.G.ウェルズの同名小説ですが、1953年制作の映画とは別に全米で放送されたラジオ・ドラマもあります。こちらはオーソン・ウェルズによるもので、あまりの迫真の演技にリスナーは本当に宇宙人が襲来したと思いパニックになったそうです。いいなぁ、私もその場で体験したかった。
ところでこの映画PG指定とかされないんですかね。
トムはダコタに見せないように気を使ってましたけどね・・・。
MOVIX三郷11番シアターにて鑑賞。
#後日、日比谷スカラ座で
二回目を観てきました。
宇宙戦争
WAR OF THE WORLDS
2005年 米
監督:スティーブン・スピルバーグ
主演:トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ティム・ロビンス、ミランダ・オットー