ゴロゴロしあたー
デッドゾーン
スティーブン・キング原作中、もっとも出来の良い作品、の一つ。
「もっとも」と言いつつ「一つ」なのは、人によってもしくは気分によってそれが変わるから。
キング自身も非常に気に入ってるご様子。
なぜかキング原作モノはB級確率高いからねぇ・・・。
ある程度それを期待してる部分もなきにしもあらず。

何といっても主人公のクリストファー・ウォーケンがはまり役。
他にも超大作からしょーもない駄作まで異常な数出演しているが、彼の一番の代表作と言い切りたい。
良い脚本、クローネンバーグの押さえ気味な演出(珍しい!)も良かったが、ウォーケンがいたからこそな作品。
セリフがなくても、表情だけで演じることができる。そこにいるだけでいい。
そんな役者そうそういないでしょう。

冒頭シーンの、少しずつタイトルが出てくる仕掛けも良い。
悲しい音楽をバックに灰色がかった寒く物寂しい雰囲気。
これから起こる悲劇をいっそう引き立てている。
ごく普通の風景なのにドラマチックで一遍の詩のように見せている。
特に何度か登場する車のガラスに反射する風景が印象的である。

どこにでもいるごく平凡な教師、ジョニー・スミス。
名前まで平凡である。
しかし彼の人生はある日巻き込まれた事故によって、平凡とはかけ離れたものになっていく。
人生が台無しになった代わりに自身の望まざる「力」を手に入れ、心の葛藤とともに次第に受け入れていく過程があまりにもせつない。
時折見せる笑顔がより一層悲しさを増す・・・。

クローネンバーグとウォーケンという、ちょっと特異な存在である2人が手を組んで、こういった風情の作品に仕上がるというのは奇跡的だと感じる。
最近のキワモノ的ウォーケンしか知らない人や、クローネンバーグといえば血みどろカルト映画というイメージの人にはちょっと物足りないかもしれない。
しかし全編淡々としているが、決して退屈はさせないと思う。
長い間廃盤だったが最近DVDで復活、お手軽に観ることができるようになったので、未見の方はぜひ一度鑑賞してみて欲しい。

また、カルト監督クローネンバーグらしい場面も一箇所あるので、そこを楽しみにするというのもあり。
冒頭でウォーケン教師が「読んできなさい」と出す宿題のタイトルが「スリーピーホロウ」なのも、因縁を感じて面白い。
チャーリー・シーンとエミリオ・エステベスの父、マーチン・シーンも議員候補として出ている。
彼もまた狂気をたたえた表情が似合う俳優ですね。

デッドゾーン
THE DEAD ZONE
1987年 米
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
主演:クリストファー・ウォーケン
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by bi_ka | 2004-11-06 22:55 | 映画(感想) 
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映画の感想を書いています。新旧ジャンルを問わず映画大好き。Z級からハリウッド超大作まで(・∀・)
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