2004年11月、
日比谷スカラ座にて鑑賞。
いい席で観たいのでお昼休みにチケットを買いに行った。
徒歩約7分、職場の近くの劇場は何かと便利だ。
上映10分前まで仕事してられるし。
作品の感想。
認めたくないけど・・・駄作ちっく?
キング原作、しかも結末が原作と違うということだったので楽しみにしていた。
けど、原作読んでようが読んでなかろうが、子供でも先が読めるありきたりな展開。
結末どころか目の前の展開すら読めましたって(;´Д`)
だいたい、全体的に地味で淡々としすぎ。
劇中ジョニー・デップの一人芝居が大半を占める。
これ、彼じゃなかったらひょっとしたら退屈で苦痛以外のなにものでもなかったかもしれない。
ジョニーの演技がズバ抜けて素晴らしかったとも感じないが、彼特有の役作りは観ていて飽きさせなかった。
特にラストの彼はかなり印象深い。
あれだけ怪演できたわりには読後感(て言うの?)薄いのは悲しいぜよ。
ストーリーについて深く書くとネタバレになってしまう恐れがある。
ネタバレしない、というのが私の持論なので出来る限りそうならないように気をつけるが、未見の方で余計な前情報を入手したくない場合はここでお別れです(´ー`)/~~~
ジョニー・デップ扮する作家(キングの小説では主人公が作家というのが多い)は他の男から妻を奪われ、離婚印を押すだけの身となった哀しい中年男。
荒みきった生活を送りろくにお風呂にも入ってなさそうで小汚い。
が・・・が!しょせんジョニーが演じる小汚いおやじなんてたかがしれている。
どれだけ寝癖がつこうが、ボロボロのガウンをまとっていようが、にじみ出る格好良さはいかんともしがたい。
これは俳優として時には欠点ですか?(笑)
そんなわびしい絶望の一人暮らしをしてるところへ、非常に怪しい男が現れる。
盗作の疑いをかけられたジョニーの身に次々と襲い掛かる恐怖!
って恐怖感ないんですね、あんまり。
2回ほど音で驚かせるというややセコイ仕掛けはあったものの、それ以外は本当に淡々としたもんです。
ジョニーが脅える姿も笑いでしかない。
脚本に無理があったのか、原作が地味すぎたのかはわからないが、サスペンスとしても推理モノとしてもいまひとつ。
伏線らしき意味ありげなものもいくつか観られたが、結局放りっぱなし風味。
カメラワークについても、ところどころ私好みのショットはあったものの、ほとんどは雑に感じた。
雑でないというなら、センスが悪いんでそー。
しかしながらオープニングの屋外から鏡を通り室内に入るロングシーンは非常に上手いと感じた。
どうやって撮影したのだ?CG???
あと、ラスト近くの妻が○○○る瞬間のシーン、直接撮影せず上空からの家の俯瞰図に切り替わったのも良かった。
まぁ、これは賛否両論あるかと思うが。
そして、物語の肝であるところのドンデン返しというんですか?
そこが非常に静かにいつの間に?って感じで返ったのが残念。
起承転結の「転」がするーっと過ぎ去ってラストに向かっていく。
ここでのジョニーの演技もちょっと押さえ気味じゃなかったかな~。わざと?
観ようかどうしようか迷っている人、劇場で観なくてもいいんじゃないですかね。
家で電気を消してビデオをまったりしつつ観るとまた違った面白さがあるかもしれません。
それから、期待通りというかそれほどでもないというか、スタッフロールはきちんと最後まで観ましょうね。
犬のチコもhimselfとしてクレジットされております。
そしてオマケといえなくもないものもあるので、耳に意識を集中するべし。
シークレットウインドウ
SECRET WINDOW
2004 米
監督:デヴィッド・コープ
主演:ジョニー・デップ