またひとつ「購入したまま放置してた未開封DVD」をクリア!
大好きな作品が廉価版で出て速攻ゲットしたものの、何回も観てるせいもあってあらためて観直す気分になかなかなれず。
大脱走はどうやら二枚組みの一枚だけ廉価で出したらしく、盤面にDISC1と書いてあった・・・。
3時間弱のわりに長さをまったく感じさせず、やっぱり何度観ても面白いいい作品です。
たくさんの豪華キャストがそれぞれいい感じで見せ場があったり、いい意味で演技を競い合ってる感じもします。
主演のマックィーンはやっぱりかっこよすぎ。
主演のわりに出番はそんなに多くないけど、やっぱり存在感がすごい。
自分でスタントをこなしたというバイクのシーンもやっぱり本人がやってるからこそのカッコよさ。まぁあまりにも危険なシーンは吹き替えてると思うけど。
何度脱走に失敗しても飄々としてるところも味があるし、グローブとボールもアメリカ人らしくいいアクセントになってます。
他の脱走メンバーでお気に入りは偽造屋のおやじとトンネル王ブロンソン。
偽造おじさんのきれいな青い瞳がとても印象的です。
英国紳士らしくお茶をたしなむところやバードウォッチングが趣味といったところに、周囲の男臭いアニキ衆とは違う、こんな人まで捕虜になってしまうんだ・・・という複雑な思いがわきます。
弱そうな見た目とは裏腹に、脱走への執着心とか意志の強さは誰にも負けてなかったけど。
ブロンソンはそれとはまったく逆。
見た目めちゃくちゃガテン系で頼もしいことこの上ないし、しかも金髪でハンサムな恋人もいたりする。
なのに実際はとても繊細で、美形の恋人にささえてもらわないといけない心の弱さを持ってたりする。
まぁ脱走時にボートをこいだりといった力作業はやっぱりブロンソンの役目なわけで、微妙におかしい(笑)
しかもこの2人のシーンだけやたらロマンチックなんですねー。あからさまなホモ演出は一切ないけど、細々とした雰囲気作りはどう見てもカップルです。
女性が一切出てこないけど、ロマンス要素がなぜか盛り込まれてあるところがすごい。
ビッグX役のリチャード・アッテンボローは製作者としても有名ですが、動物好きの私にはデビッド・アッテンボローと兄弟だというところもポイント。
よく動物ドキュメンタリーとか好んで見てました。
大物らしい真面目で堅実で信用できる人物像がよく出ているし、上記の人たちに続き好きなキャラです。ていうかみんなそれぞれ好き。
敵役のドイツ軍警備兵や所長もよく描かれていて、単なる悪役として終わっていません。
警備の優秀さに感心し、人間臭さに親近感がわきます。
だからこそ脱走そのものの面白みが増すのかもしれません。
一方的に脱走の成功を応援するだけじゃない何かがあるんですね~。
最終的に脱走計画は成功したとも失敗したとも言えます。
一番の目的は敵のかく乱、警備兵を大量動員させることなので、そこは大成功でしょう。
マックィーン一人でどんだけ警備兵呼んでんの(笑)ってくらい大漁だったし。
きっとマックィーン扮するヒルツ、今後も脱走し続けるんだろうなぁって終わり方も最高でした。
DVDにはおまけ特典としてコメンタリーが入ってるようなので、そちらも楽しみ。
大脱走
THE GREAT ESCAPE
1963年 アメリカ
監督:ジョン・スタージェス
出演:スティーブ・マックィーン、リチャード・アッテンボロー、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、ジェームズ・ガーナー