おフランス製スプラッター(イタリアじゃないところがミソ)、けっこうすごいらしい?と公開時に聞いてたけど、いかんせん公開館が少なすぎました。
やっとレンタルで旧作落ちになったのでワクワク。
ヒロインがチェーンソーを持ってるパッケージ写真けっこう新鮮やーなど思ってたんですが・・・。
まずフランス映画らしくオサレな雰囲気っていうか、ちょっと気だるげで叙情的なシーンが多くてうざったい。
ホラー映画で引っ張る演出は大事やけど、まるで関係ない引っ張りは勘弁してくだせぇ。
「ながら鑑賞」が問題ないほど冗長。
この映画で一番良かったのはヒロインのルックスかな!
一目でソノ筋のヒトとわかるベリーショートとボディピアス、そして衣装。
全体的にセリフが異様に少なかったけど、まったくなしでも理解できるところもなかなか。
前半の緊張感はタイトル通りけっこう高め設定を保ってたように思います。
エグイシーンそのものはパッとしなかったけど、追われる者のドキドキ感はそこそこ。
部屋にいた痕跡を隠そうと必死なところとか、ガソリンスタンドのトイレシーンの演出なんていい感じでした。
殺人鬼が去ったと思われるあと、トイレの個室をコワゴワひとつずつ確認していくシーンなんて、ヒロインの凄まじい演技としつこいほどの長回し。最後まで張り詰めたまんまのテンションでした。
特殊メイクと残酷描写についてはもう一声欲しかった。
犠牲者の数も少ないし、わりと一瞬でやられてるしで、観終わった後ものすごく物足りない感じがします。
血はダバダバ出てても本体の仕掛けは微妙だったし、ただ噴出だだ漏れだけっていうのもな~って・・・。
チェーンソーがちょっと小ぶりだったのが新鮮といえば新鮮だったけど、使い方はぬるかったし。
とは言ってもCG全盛の今の時代、手作り特殊メイク映画を楽しめるだけでもありがたいことですね。
後半っていうか終盤のドンデン返し、完全に騙されてたので「あっそういうことなん?」と思ったけど、一瞬後にはそれまでの脚本の無理やりさ加減があれこれ思い出されてちょっとガッカリ。
こういうオチだと二度観る気にはなりません~。怖さがゼロに等しくなってしまう。
これってスプラッタ映画じゃなくサスペンス映画だったの?とさえ・・・私の勝手な思い込みでやっぱりサスペンス?だったら私が間違ってましたごめんなさい。
恐怖と表裏一体の笑いの要素も皆無だったところがなんともはや。
車の中で包丁を構えて殺人鬼を待ち構えてるところでいきなりドアが閉まったのは笑ったけど、それだけだった。
ヒロインの親友のブサイクさ加減とかビニールで窒息しかけとか普通笑いのツボどころなのに、てんでユーモアのかけらもなし!
とにかく物足りない感が強かった・・・。
究極のスプラッタ映画を探す旅は終わりません。
ハイテンション
HAUTE TENSION
2003年 フランス
監督:アレクサンドル・アジャ
出演:セシル・ドゥ・フランス、フィリップ・ナオン、マイウェン