ゴロゴロしあたー
ドリームキャッチャー
原作も読み終えたし、記憶が鮮明なうちにと思ってさっそく映画を借りてきた。
レンタル屋さんで探しまくったよ・・・。
まず真っ先にSFコーナーに向かい、隅から隅まで目を皿のようにして探し回り、ホラーかな・・・?と思いつつチェックするもやはり見当たらない。まさか置いてないってことはないやろ、と思い、なんとなくサスペンスコーナーに行ったらあった。
えー・・・サスペンスかなぁ?

まず思ったのは、聞こえてくる悪評ほど悪くないんじゃないかってことと、かなり上手くまとめてあるってこと。
特に冒頭、4人のキャラ紹介が凄い(笑)
原作ではそれぞれに50ページずつくらい割いて紹介されてるのに、映画ではなんと1分もかけてない!
あれだけの大長編・大量の情報を、コンパクトでテンポ良くまとめてあって、脚本そうとういいと思います。
必要な部分をきっちり押さえ、削除しても影響の少なそうなものをスッパリそぎ落とす。こういう作業って才能がないとできないと思うなぁ。

せっかくなのでネタバレを交えつつ、原作との違いを書いてみました。

登場人物について。
少年時代からの友人4人組。

・ジョーンジー
けっこうイメージしてた見た目に近い。ミスターグレイとの表情の変化の演技がいい感じ。
原作では体を乗っ取られた後のジョーンジーの客観的な描写はほとんどないから、映画での解釈は違和感がなかった。
特に記憶倉庫の描写は気に入った。原作ではもっと無機質なだだっ広い倉庫って感じだったけど、これはこれでいいと思う。螺旋階段とか視覚的に綺麗だった。

・ヘンリー
まずメガネをかけていない。原作では鼻までずり下がるほどの古臭い額縁メガネ。
自殺願望がある描写が薄いのが気になった。最終的になくても良かったんじゃないかなと思うほど。
ラストバトルでのジョーンジーとのやり取りがかなり違う。
テレパスなのでミスターグレイが存在してるかどうか、一瞬でわかるはずなのに、映画用設定としてジョーンジーを殺そうとしたり。

・ピートとビーヴァー
原作でもさっさと退場するけど、死んだ後も少年時代のエピソードなどで折に触れ再登場するけど、映画ではそれっきりというけっこう悲しい扱い(笑)
ビーヴの死に様はかなり原作に忠実でいたく感動。
ピートはもっと役に立って死んで行くんですよ・・・もっともっとボロ雑巾のようになって。
そして原作では頭髪が薄くなってる設定だったのに、映画ではなかなかのイケメンになってたピート。

・ダディッツ
4人組が出会う特別な少年。ダウン症候群という設定で英語の発音が不明瞭っていう点も映画と同じ。
とてつもなく美しいブロンドと緑色の瞳を持った、無垢の少年。
穴に落ちた少女をみんなで救うエピソードと対をなすエピソードが削られてました。
4人組が最初に出会った時にダディッツをいじめてた上級生たちはその後死んでます。
4人組は無意識に夢の中でダディッツを核として、彼らを死に追いやっていて、お互いその件についてタブーのまま大人に成長。
ダディッツといるとこの上もなく幸せな気分になれるけど、使い方一つで恐ろしい事態にもなるという描写でした。映画ではいいことづくめっぽかった。


軍隊の人々。

・カーツ・・・映画ではカーティス
なんやこれ。凄い悲しい存在に成り下がっちまったなぁ。
モーガン・フリーマンが演じてるからってのも大きいと思うけど、まるでオーウェンのせいみたいやん。
もっともっと腹黒でもっともっとクレイジーなどうしようもない人物。
オーウェンとは過去の因縁もあって、今回の裏切り行為でついに大爆発となったのだ。

・オーウェン
うーん、原作で一番のお気に入りだった彼ですが、かなり脇役になってしまいました。
トム・サイズモアはかなり似合ってたと思う。イメージしてたより相当カッコ良かった(笑)
みんなが恐れるカーツに唯一対等に渡り合える、肝の据わりきったデキる軍人。
実は少年時代のちょっとしたトラウマがあって、これがグンと魅力あるキャラになってるんです。


ミスターグレイたち

・トイレから登場したモンスター。
人間の体内に寄生してる生き物の原作との見た目の違い。
映画のアレはウナギのバケモノみたいだったけど、原作では「クソいたち」と呼ばれていた。
形状自体は似たようなもんやと思う。目がなくて恐ろしげな歯がいっぱいあって、未発達な消化器官みたいな形状っていう描写だった。

・ミスターグレイ
いわゆる実際の「ロズウェル事件」などなどとリンクしてるって設定で、グレイの肌、裸、頭がでっかくて黒々としたでっかい目がある、代表的な宇宙人像。
映画のミスターグレイは、ただ人種が違う生命体であるという設定だったけど、原作ではあれも仮の姿。
本当は個人ではなくもっと精神の集合体のような霧の存在。
ジョーンジーの勧めで食べたベーコンがお気に入り。
その後殺人行為の魅力にとりつかれる。排泄行為に非常に嫌悪感をいだく。
人間になることに魅力を感じると同時に恐れも抱く。

・リプリー
いわゆる赤いカビ。映画「エイリアン」のヒロインの名前から取ったっていう設定は同じ。
原作では「バイラス」っていう本当の名前もあり。ちなみに「クソいたち」はバイラム。
映画のリプリーはゴテゴテと重厚な見た目だったからちょっと違和感があったなぁ。
もうちょっとパウダースノーっぽいのをイメージしてた。
クソいたちもカビも寒さにめっぽう弱いっていう設定は映画では語られてませんでしたね。


その他、原作からカットしたり変更されたりの点もろもろ。

・体内に寄生された人間のゲップとおなら、映画ではちょっとした笑い種になってたけど、実際にはこの世のものとは思えないほどの激臭らしい・・・。
原作ではかなりイキイキと描写されている箇所でもあり(笑)

・鹿狩り休暇中のヘンリーとピートがゴッセリンズからの帰り道で、女性をひき殺しそうになったところは原作まんま。
その後かなりはしょられてて、実際には気休め程度の避難場所まで大変な苦労をしてる。

・自動車横転後、ジョーンジーたちの山小屋まで物凄い距離を歩くヘンリー。
道中、テレパシーで小屋でのジョーンジーとビーヴ&後方に残してきたピートの異変をキャッチ。

・リプリーの感染設定の違い。
映画ではあまり突っ込んでなかったけど、ちょっとしたケガなどがあるとそこから感染。
軍隊でも大流行。
宇宙船&難民のようなミスターグレイたちを攻撃に向かったブルーボーイの兵士たちもかなり被爆。
ヘンリー、ビーヴ、ピート、オーウェンも感染。
後日談によると人類の半数ほどは抵抗力があり、感染しても自浄作用で治る。
感染者の中でも運が悪い人だけが妊娠してクソいたちを身ごもってしまうということらしい。
そして封鎖地域一帯ではある種のテレパシー能力が広がり、リプリー感染者はそのパワーが大幅アップ。

・難民ミスターグレイを虐殺する軍隊への勘違いが生じそうな演出。
もしかしたら映画では意図してああいった演出にしたのかもしれないけど、原作では両手をあげて無力をアピールするミスターグレイたちは完全に悪者です。
無線がキャッチした彼らのメッセージによると、「我々は無力です」「感染の心配はありません」といった内容が著名人の声音、英語とフランス語で延々と語られてる。哀れを装った凝った演出でした。

・貯水池に向かうまでの道中大幅カット。
先頭にジョーンジー&ミスターグレイ、それを追うヘンリー・オーウェン・ダディッツ、オーウェンを追うカーツ一味の計3台の車での追いかけっこになります。
また、この時アメリカ大統領が世界に向けて世紀の(捏造)大演説。
人類は宇宙人の存在を知るけど、脅威は収束に向かっている、危険はないと聞かされます。

・カーツはリプリーに感染していないので先行するオーウェンたちの状況がわからないけど、同乗者としてリプリーに感染した2人の逃亡兵士を連行、更にドライバーとして腹心の部下を連れ、4人乗りに。
感染者のうちの一人は途中でカーツに殺され、残る一人はバイラムをみごもっており、強烈なテレパスに。彼の能力を頼りにひたすら追い続けて貯水池まで。


・まったく違うエンディング
原作でのラストバトルについては以下です。

貯水池になんとかたどりついたミスターグレイ/ジョーンジー。バイラムをみごもった犬をかついで放流地点までついに到着。
マンホールの蓋がなかなか開かない!なんとかわずかな隙間ができ、犬をぎゅうぎゅうおしこめる。

遅れて到着したヘンリーたち。車の中で抱き合ったまま眠っているかのようなヘンリーと瀕死のダディッツ。
オーウェンは2人を残し、ライフルを手に取りグレイのもとへ。

更に遅れて到着したカーツたち。バイラムを身ごもる部下は意識を失っており放置。ドライバーのフレディを連れオーウェン暗殺に向かう。
途中でヘンリー達の車を発見。オーウェンの細工とダディッツの力によって、カーツの魔の手を逃れたヘンリー達。

眠っていたのではなく、ダディッツの力を借りジョーンジーの心を救いに行ったヘンリー。
ジョーンジーが交通事故に遭った時に夢に見た病室で、ヘンリーとジョーンジーは少年の姿で落ち合う。
病室ではベッドに横たわるミスターグレイ。
グレイが見るテレビの画面では今にも犬がマンホールを通り抜けそうに。
ヘンリー少年が枕をグレイの顔に押し付け、ジョーンジー少年がそのノドをかっさばく。
ダディッツの死が更に近づき、病室から掻き消えるヘンリー少年とジョーンジー少年。

犬を落とそうとしていたグレイは息絶え、ジョーンジーの体がその場に倒れこむ。
犬の体からバイラムが誕生、本能のままに水流に飛び込もうとしているその時、オーウェンが到着。
バイラムを見て固まるオーウェン。
ジョーンジーがバイラムを撃て!と叫ぶも体が動いてくれないオーウェン。

車中で意識が戻ったヘンリー。
ヘンリーの腕の中で今まさに死につつあるダディッツが最後の力をふりしぼり、銃を撃つ仕草。
オーウェンは不思議な力に突き動かされ銃を持ち上げる。
いったん硬直が解けた後はバイラムを的確に撃ち殺す。

事故の怪我が再発して動けないジョーンジーをその場に残し外に出るオーウェン。
カーツが暗殺に来てる予感がするも、手立てがなく車に戻ろうとしてるところを物陰から撃たれてしまいました。
雪の上に倒れこむオーウェンを見下ろすカーツ。愛しさ余って憎さ1万倍ほどのセリフを投げかけるカーツ。
突然カーツの頭が弾け飛んだ!
撃ったのはドライバーであり腹心の部下でもあるフレディでした。自分もこの後殺されるとわかってたので、やるしかなかったとオーウェンに告げるフレディ。
オーウェンはバイラムをやっつけ世界を救ったことにより、過去のトラウマから解放されながら安らかな永遠の眠りに。

フレディが車に戻ると放置していた同乗者から生まれていたバイラムに襲われあっけなく死亡。
それを見ていたヘンリーはボロボロの疲れた体でなんとか車ごとバイラムを炎上させることに成功。

そしてエピローグ。その後、軍に隔離されたジョーンジーとヘンリー。
丁重な扱いを受けつつも色んな検査を受け、ようやく平穏な生活に戻りました。
ジョーンジー・妻・子とヘンリーでの楽しいバーベキュー。2人はあれこれ回想。
またグレイたちは侵略にくるかな?たぶん来る。でも今すぐというわけではないだろう。

--エンド--

まとめる能力に欠けるのでだらだらと長文になってしまった。
映画でのラストバトルは壮絶なB級SFだったので、すごい笑った(笑)
まるでダディッツもエイリアンであったかのようで、物凄い拡大解釈でやや引いた部分もあったけど、あれはあれで派手でまぁ良かったんじゃないかなぁ。
原作ではエイリアンというよりは神から与えられた少年っていう位置づけだったと思います。

ドリームキャッチャー
DREAMCATCHER
2003年 アメリカ
監督:ローレンス・カスダン
出演:トーマス・ジェーン、ダミアン・ルイス、トム・サイズモア、ジェイソン・リー、ドニー・ウォールバーグ、モーガン・フリーマン
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by bi_ka | 2007-02-22 00:29 | 映画(感想) 
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映画の感想を書いています。新旧ジャンルを問わず映画大好き。Z級からハリウッド超大作まで(・∀・)
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