ゴロゴロしあたー
どりきゃち
スティーブン・キングのドリームキャッチャー読了。
文庫で4分冊。一ヵ月半かかってしまった。今年中にキングの未読本ぜんぶやっつけようと思ってるのに、ちょっとずつちょっとずつ計算上の遅れが・・・。

この本を読む上で一番興味深かったのは、自動車事故で死にかけたキングの精神状態が織り込まれてるということと、手書きで仕上げたということか。
約半年かかって書き上げられたみたいやけど、あれだけの分量を手書きで仕上げるって、今時ほとんどないんとちゃうかと思う。それも世界中で売れまくってる大ベストセラー作家ともなれば。

死と直面してしまった人の価値観が顕著に現れてるなと思ったのは、主人公たち4人組みの鹿狩りのくだり。
大学の助教授であるジョーンジーは4人の中でも明らかにキング寄りのキャラクター。職業もそうやけど(キングは売れない作家時代、高校教師だった)本を読むこととB級ホラー映画が大好きなことも重なる。
過去に自伝の中で語られてた数多くのB級ホラー映画作品についての具体的な言及がいたるところに見られるし、ジョーンジーの事故後の苦しみの描写もキング自身を投影してるのはまず間違いなさそう。

映画はまだ観てないけど、どうやら映画の主人公はカーツ大佐?とジョーンジーの親友ヘンリーなのかなぁ?でも原作では明らかにジョーンジーが主役やと思う。ヘンリーも見方によっちゃ主役と言えるかもしれないけど、カーツはない、絶対に(笑)
キングお得意の内面的な描写が特に多い作品なので、映画ではきっと表現が難しいんやろう。
読み終わって、これを映画にするとしたらおそらく1時間半で片付けられるようなよくあるB級SFの範囲は出ないやろうなぁと思ってたら・・・映画は堂々2時間超えかよっ(笑)
あえて意図的に昔ながらの、50年代とかのB級SFを意識した小説やのに、映画を観る前からいやな予感がするなぁ(^^;

作品解説でも過去のキング作品に似通ったところがあるってふれてたし、確かにプロットも似てりゃ実際にクロスオーバーするエピソードも出てくる。
でもドリームキャッチャーは作家の無意識レベルの思想部分で過去作品とは大きく異なってると思う。
エピローグを読んで納得できるっていうか、キングはきっと人間として上の段階に進んでしまったんやと思った。それが良いのか悪いのかは別として。
私としてはつまらなくはなかったけど、正直ガッカリした。ラスト直前までは面白くてたまらんかったけど、あの終わり方はなんか残念。相変わらず爽やかな感動はあったんやけど。

特に序盤から三分の一ほどまでの展開は、手書きのおかげなのか、イキイキしてる。
相変わらず汚い描写が満載で、それを嬉々として描いてるところがありありと伝わってきたし、先へ先へとどんどん読み進めた。
けど終盤に差し掛かるあたり、話の全貌が見えてオチもなんとなく想像できるようになる頃には、かなりしぼんでしまったなぁ。と言ってもそこは天才キング。面白かったのは間違いないけど。

登場人物の一人、兵士オーウェン・アンダーヒルが一番のお気に入りだったから、死亡フラグとか立ちそうなところはいっそう楽しめた(笑)
最終的にキングは納得できる扱いを彼にしてくれたので、まぁ満足できたかな。映画でのアンダーヒルの活躍が楽しみ。

次はふたたび短編集に着手。
同時にハードカバーの「小説作法」も自宅で並行して読み進める予定。
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by bi_ka | 2007-02-17 20:41 | 本 
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映画の感想を書いています。新旧ジャンルを問わず映画大好き。Z級からハリウッド超大作まで(・∀・)
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