レンタル屋さんに行くたびに気になって仕方なかったんですが、ついに借りてみました!
期待してたようなおバカ炸裂映画とはちょっと違ったけど、けっこう拾い物系。・・・いやいや、おバカどころか一見くだらないなーと思うような作りにも見えるけど、出演者も製作側もいたって真面目、そんな空気の漂う誠実な作品。あっ、でも善良な一般人には誠実な作品には見えないかも、と一応書いとこ(^^;
まず何が凄いって、やっぱり豪華でアクの強すぎる出演者たちが揃いまくっているところ。主役はロボコップ。特殊メイクの悪役を嬉々として演じているバックトゥザフューチャーのドク。主人公を補佐するややダサ系ファッションの「ザ・フライ」の蝿男。「ガープの世界」のオカマフットボーラー。これらは本作の後に製作された映画ばかり。バカルー・バンザイ(略してBB、ブリジット・バルドーにあらず)が全ての原点だったのですな!
しかもみなさんイキイキと楽しんで演じてるのがよくわかります。80年代バンザイ!
バンザイといえば、主人公の名前。てっきりヘンテコ邦題でも勝手に付けられてしまったんだろーと思ってたら本当の名前でしたorz
どうやら日本人の父とアメリカ人の母親を持つハーフという設定で、学者でもある両親の血をうけついだ天才青年らしい。この映画での日本の位置づけはかなり良いように感じました。理数系が得意な民族として描かれていて日本人としてはなかなか満足できる設定です。主人公BBとともに研究を続ける博士もやはり日本人なんですが、なんか品があってカッコいいおじいさんなんですね、これが。いわゆるオタク的な気持ち悪い風貌とは程遠いです。
で、はっきり言いますと絵に描いたようなエイリアンが登場します(笑)赤いタイプと黒いタイプの異種が敵味方入り乱れてるんですよ。これ、作品中であからさまには表現してないけど、おそらく黒人とロシア人(当時のソ連)を表現しているんではないかと。一見宇宙人との闘いを描いた作品ではあるけど、実は裏の設定のようなものがあるんじゃないかなー。でも、ちょっと深読みしすぎなだけかもしれません、この映画に限っては。
名前に話を戻しまして、バンザイって名字、実際いるんかいな?一瞬だけチョチョっと検索してみたらいるみたいですねー。万歳と書いてマンサイさんと読む方もいるみたいで。珍しい名字には違いなさそうですが、映画でこの名前をチョイスするとは。実際には単にバンザイって語感が良くて使いたかっただけちゃうんかと。もしここを偶然訪れた万歳さんいらっしゃいましたらぜひコメントを下さい~(^^)
主人公のピーター・ウェラーはロボコップで腐るほど繰り返し見てる顔ですが、こんなにカッコ良かったとは全然気付かなかった、しまった!ロボコップ大好きなのに!ロボコップではほぼ口元だけだったりヘルメットを脱いだら頭部があんなことになってたりで、どうやら私の目がくもっていたらしい。ゲッソリとやつれた顔といい今にも折れそうなやせ細り具合といい影のある眼差しといい、萌え~(笑)
ていうか、この主人公のルックスのどこが日本人とのハーフ?どこから見ても超アングロサクソンです、ありがとうございました。
ちょっとレンタル返却日まで時間がなくって疲れまくった状態でダラダラ観てしまったのがもったいなかった。これは心も体も余裕がありまくりの時にじっくりと楽しむ映画。そうじゃないとあまりのマターリ展開に時々睡魔が襲ってきちゃいます☆
えっ!今ので悪役やっつけちゃったの?あっそう・・・。っていうあっさりした展開がなんとも味があって良い(笑)
そしてエンドロール中の映像が最高にしびれまする。BBを中心としてアップテンポな曲に乗せて徐々に大人数に膨らみつつ路上をさっそうと歩く映像。ジャクソンファミリーのようでもあり。
バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー
THE ADVENTURES OF BUCKAROO BANZAI ACROSS THE 8TH DIMENSION
1984年 アメリカ
監督:W・D・リクター
出演:ピーター・ウェラー、クリストファー・ロイド、ジョン・リスゴー、ジェフ・ゴールドブラム