予告編を観る限りではオチが重要などんでん返しものの密室サスペンスって感じでした。なんかいまいち評判良くないみたいですが、個人的に楽しめました。
まぁ脚本のぬるさとかツッコミ所満載なところとか、多少気にはなりましたが、おそらくそれらもこの映画の楽しみ方の一つ(笑)
----- 注意!以下ネタバレを含んでます -----なんといっても主演のジョディ・フォスターが当たり役。賢そうな設計技師、自立した女性、ちょっとヒステリックな母親、全てにおいてリアルなジョディと重なる感じがします。いやリアルなジョディなんて知りませんけどねぇ(笑)
そんなジョディの刻一刻と変わる心理面の変化の見せ方はかなりよくできてると思います。と同時に乗客と乗務員のあやしげな演出も、映画を観てる人を混乱させる手法としてオーソドックスかつわかりやすい。これが楽しめればオチ判明後の展開はほぼオマケと言っても差し支えないでしょう。
ただ、密室劇・航空機を使ったトリックとしてのうまみは思ってたより少なくて残念。密室という切迫感が感じられないんですよねー。これってひとえにジョディの強さや賢さ・機内の詳しさにあるのではないかと思うんですが、そのあたりが本来の狙いとはちょっとズレた形であらわれてしまったような気がします。娘捜索の必死さが凄すぎて、他の一般の乗客から見ると単なるあぶないオバサン状態に。もちろんこの展開は狙ったものだと思われますが、結果として密室劇の不安感は犠牲になってしまったのではないでしょうかね。
私にとってこの映画を一言で表すなら「設定面白そう、脚本ダメすぎ、演出上手い」ってことになります。一言になってませんが。
この手の映画は演出の出来によって随分印象が変わります。まぁ犯人は最初から怪しさ全開でしたがそれはおそらく顔つきによるものだと思うので仕方ないでしょう(笑)
オープニングの幻想的な映像の雰囲気から始まって飛行機に乗り込むまでの一連のシーンには、随所に奇妙な演出が施されています。結局最後まで丸投げ状態の意味不明なしかけもありますが、これは昔から使われてきた観客を惑わせる常套手段。このミスリードも含め、巻き込まれ型サスペンスで主人公がやたら大げさに演じるといったところはヒッチコックを思わせます。
映像もそれなりに見所があって、へぇー飛行機の裏側ってこうなってんのかーっていう楽しみ方もできるし、なんといっても臨場感が凄かった!まるで自分も同じ機内にいるかのようなショットと音響。ちょっとしたアトラクション映画とも言えるかも。
ベタですが爆発後に2人がヨロヨロと現れた瞬間の映像は印象的でした。とても映画的というか「静」の中にドラマを感じました。犯人のヘボイ飛行計画にはドラマはまったく感じませんでしたけど(^^;
個人的には機長側の視点による映画として観てみたいなーって思いました。頭のおかしな大暴れおばさん客や勤務態度にやや難ありの乗務員らに正面から取り組む真面目一徹な機長の苦悩・・・みたいな。
MOVIX三郷にて
フライトプランFLIGHTPLAN
2005年 アメリカ
監督:ロベルト・シュヴェンケ
出演:ジョディ・フォスター、ショーン・ビーン、ピーター・サースガード