ファイナル・デスティネーションの続編。一作目が凄くよくできてたと思うので、続編に関してはあまり期待しすぎないようにしてました。
二作目は劇場公開で観に行こうと思ってたんですが、かなりあっという間に終了してたんですよね(^^;
良くも悪くも「パート2」という印象でした。お金のかけ方は全然比べられないんじゃないかと思うくらいパワーアップしてたと思います。まぁ俳優のギャラ代は相変わらず安そうですが(笑)
ストーリーは一作目の設定を下敷きにした単なる焼き直し感がぬぐえず。一作目あっての作品であることは間違いないでしょう。
一作目を見たことないままでもストーリーの理解はできると思いますが、面白みは少なそう。一作目の登場人物の名前がチラチラ出てくるので、その辺の愛着度合いが全くちがいますし。何よりも思いっきり一作目のネタバレをされてしまいます・・・。
一作目よりパワーアップしたもう一つの要素、それは観客がもっとも楽しみにしてたであろう、グロ映像の数々。バリエーション豊かでかなり凝ってましたよ。このテのグロメインのメジャー映画ってめっきり減った気がして残念です。
いつどこで誰がといったワクワク感と、来るぞ来るぞー!っていう演出も冴えてました。決して音だけで驚かせようとはしていないところに好感が持てます。思わせぶりな映像もほぼ出っぱなし状態ですべてがあやしいです(笑)
ただ、派手な部分が素晴らしい出来だったのに比べ、目立ちにくい部分、バックボーンとかシチュエーションに関しては一作目に及ばず、と私は思います。飛行機爆発とか暗闇でのシーンが多かったのに比べ、今回は明るい太陽の降りそそぐ開けた景色ばかりだった為、閉塞感とかジワーっとくる恐怖感が薄れてしまったんじゃないでしょうか。
とにかく映像に関してはかなり良く出来てると思いましたが、残念ながら脚本がちょっとイマイチだったかな・・・。
一作目が単純明快な一本道のストーリーだったのに比べ、二作目はやや入り組んでる感じがして映像のテンポ良さをちょっと台無しにしてるような気が。しかも出演者が早口で説明をまくしたてるだけなので、頭に入って来づらい。一作目の主人公が紙に「死のリスト」を書いていたようなシーンが欲しかった。そもそも死ぬ順番として観客が認識しなければならないシーンは冒頭にあるだけという、主要人物すらわかってなかった状況。まぁ繰り返し観れば楽しめるけどさ・・・。
そして一作目で制作スタッフが言いたかったこと、運命論とか命についてといったメッセージがふんだんに盛り込まれてるので、その辺あわせて考えながら観ると単なるスプラッタとは少し違った味わいが得られることと思います。
一作目、二作目ともにいわゆる「予兆」がたーくさん登場してまして、一回見ただけではぜったい気付かないような小技もあるので、繰り返し楽しめる良いスプラッタ映画だと思いますよ(^^)
さらにパート3が現在鋭意製作中とのことで、期待して待ちたいと思います。
前作ファイナル・デスティネーションの感想
デッド・コースター
FINAL DESTINATION 2
2003年 アメリカ
監督:デヴィッド・リチャード・エリス
主演:A.J.クック、アリ・ラーター、マイケル・ランデス、トニー・トッド