好きなんです真田広之。あの顔が。それだけの理由で観たわけじゃないけど、大活躍ほぼ出ずっぱりの1人勝ち状態だったので、中盤あたりからお腹いっぱい気味に。
真田さんもおやじになりましたねーっ。しかもけっこう中年太りっぽくなっててせつない。
まさかと思うけど役作りのための中年太りじゃないっすよね?
▲柏松竹で観たんですが写真はMOVIX三郷での衣装展示コーナー▲
で、真田パワー炸裂で食傷気味になったから、というわけじゃなく中盤ちょっとダレました。
全体的にいい感じのテンションを保ってたと思うんですが、不思議と退屈気分に。同じような展開が続いたからかなあ?単純に上映時間が長すぎたんでしょうか。
でもまあ面白かったですよ。ちょっと「ザ・ロック」に似てるな~ってイメージがちらついてしまいましたけど。
当初思ってたよりイージス艦の影が薄くて、あくまでも人間ドラマに重点を置いた映画だったのは勝手に想像してた私が悪いんでしょうか。
イージス艦の最強の防御という設定が作品の根底にあるとは言え、もうちょっと・・・なんというかセリフやら説明だけで済まして欲しくなかったなぁ。政府の会議で説明されるイージスの性能は確かにわかりやすかったですけどね。
原作は未読で予備知識もゼロ状態で観ましたが、ほぼ理解できたんじゃないかと思います。
原作を読んだ人にとっては不満があるかもしれませんが、よくこんだけ詰め込んだなーって思うくらい時には慌しく時にはもったりと展開。
ただ、原作者の思想が偏ってるのか映画作りの結果そうなってしまったのかはわかりませんが、物凄くくどいメッセージ。というか説教臭プンプン。かなーり鼻につきます。
現在の平和ボケの国ニッポンを憂う気持ちはわかるけど、あんなに声高に連呼されてもねー。今の日本国に誇りを持ててないような気もしてちょっと反感をおぼえたりもする。
自衛隊の協力を取り付けるくらいやから、多少影響するところはあっても仕方ないと思うけど、ちょっと自衛隊広報映画のようでもありました。
そういえば劇場に自衛隊員募集の張り紙が。そんなに人手不足なんですか?
でも・・・私が観た時の客層ほとんど定年してしまったようなおじいさんばっかりだったんですけど(^^;
おやじパワー炸裂映画なら客層もやっぱりそうなるんでしょうか~。
上映前はワイワイ喋っててうるさかったけど、いざ始まると完璧に静まり返ってたのはさすが年の功なのか。
ところで中井貴一が出てると映画としての格が上がるというか、なんか雰囲気あっていいですね。他の人がやったら失笑してしまいそうなシーンでも、淡々とやってのける。
真田さんの
最後の手旗信号(←ネタバレ)シーンなんて、あれ完璧に笑うところでしょ~。もうちょっとどうにかならなかったのか、大事なシーンだったのに。
きっと中井貴一がやってたら静かな感動を呼び起こしてくれたに違いない。
真面目に作ってる映画って笑っていいのかわからなくて困る。
そんなちょっぴり困った笑いを提供してくれた真田さんには、ぜひともスティーブン・セガール風アクション映画っぽくシリーズ化きぼんぬ。
海に放り込まれても不死身で戻ってくる戦う絵描き、その正体は海上自衛隊員。
亡国のイージス
2005年 日本
監督:阪本順治
主演:真田広之、寺尾聰、中井貴一、佐藤浩一、勝治涼